【11月9日 AFP】サッカー2015アフリカネイションズカップ(2015 The Africa Cup of Nations)の開催国モロッコが、エボラ出血熱の流行が広がっていることを受け、大会を1年延期してほしいと要請した。

 モロッコ政府の声明は、来年1月17日から2月8日の期間で開催される同大会の開催可否を公に発表するようにという、アフリカサッカー連盟(CAF)からの通告に対する回答にはなっていない。

 モロッコのスポーツ省が出した声明によれば、同国は「健康問題に関連した不可抗力」に直面しており、ネイションズカップの開催年を「2015年から2016年に」変更するよう要請するという。同国政府は「深慮」の末に決断したとしている。

 モロッコは以前から、大会の日程を来年6月か2016年に延期するようCAFに求めていたが、それは聞き入れられなかった。また、CAFはモロッコに対し、8日までに開催の可否を回答するよう依頼していた。

 モロッコが新たな声明を出したことにより、大会の開催地を変更するか日程を延期するかは、11日にエジプトのカイロ(Cairo)で会合を開くCAFの決定次第となった。

 西アフリカで多数の死者が出ているエボラ出血熱について、モロッコは、ネイションズカップが感染拡大の引き金になるのではないかと懸念しているが、CAFはこれを大げさだとし、外国人渡航者数は限られたものになるはずだという点を強調していた。

 CAFは、代替開催地として7か国にコンタクトしたと報じられているが、具体的な国名は明かされていない。

 モロッコは、「大会を主催する物理的な準備はできている」ことを強調し、提言は「確実に受け入れられる」はずだと主張している。(c)AFP/Zakaria CHOUKRALLAH