【11月9日 AFP】イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」と戦っている米国などの有志連合は7日夜、イラク北部のモスル(Mosul)の近くで、イスラム国の幹部を狙った空爆を実施した。当局者が8日、明らかにした。

 この空爆でイスラム国の最高指導者アブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)師が死亡したという情報も飛び交った。中東の衛星テレビ局「アルアラビーヤ(Al-Arabiya)」は、バグダディ師が負傷したと伝え、地元イラクのテレビ局はバグダディ師の側近1人が死亡したと伝えた。

 米中央軍(US Central Command)の報道官は、有志連合が「一連の空爆」を「モスルの近くで、ISIL指導者らの集まり」に対して実施し、装甲車10台を破壊したと明らかにしたが、バグダディ師が空爆された場所にいたのか確認できないとしている。「ISIL」はイスラム国の別称。

 バグダディ師は国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者アイマン・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)容疑者よりも力を持つようになったとみられており、米政府はバグダディ師を捕まえた人に1000万ドル(約11億5000万円)の報奨金を与えるとしている。バグダディ師を空爆していたとすれば、有志連合にとって大きな成果だと言える。(c)AFP/W.G. Dunlop