【11月6日 AFP】中東のエルサレム(Jerusalem)で5日、パレスチナ人の男が運転する車が通行人に突っ込み、警官1人が死亡、9人が負傷した。同市では2週間前にも同様の事件が起き、若い女性と乳児が死亡している。

 事件は、西エルサレムと、アラブ系住民が多く住む東エルサレムの中間地域で発生。警察はこれを「ひき逃げテロ攻撃」と断定している。

 警察は車の運転手を、東エルサレムのシュアファト(Shuafat)難民キャンプに住むパレスチナ人の男と特定した。警察関係者によると、男は国境警察本部近くの道を渡っていた警官の一団に車で突っ込んだ後、南に向かって路面電車駅で待っていた通行人らにも突っ込んだ。さらに、車から出て鉄の棒で通行人を襲撃し、付近を巡回中だった警官に射殺された。

 東エルサレムでは、イスラム寺院「アルアクサ・モスク(Al-Aqsa Mosque)」へのユダヤ人右派活動家らの訪問を前に、警察と住民との激しい衝突が続き、緊張が高まっていた。

 イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は、襲撃犯の男を「英雄」と讃え、襲撃は「アルアクサ・モスク」でのイスラエル側の行為に対する「当然の反応」だとした。(c)AFP/Sarah Benhaida