【10月28日 AFP】娯楽好きな幹部たちに批判的な中国共産党機関紙・人民日報(People's Daily)が28日、政治的腐敗一掃の名の下に「無駄遣い」としてマージャンをやり玉に挙げた。

 中国の人々は1世紀以上にわたり、卓上でマージャン牌をかき混ぜてきた。マージャンを発明したのは古代の賢人、孔子(Confucius)だという説まである。しかし人民日報によると、中国の高官たちは趣味にはまり過ぎているようだ。

 同紙は論評で「共産党幹部が地方の保養地へ出かけ、マージャンやポーカーを楽しむ習慣は断ち切るべき」であり、同様に政府職員が「『研修』の名目で公金を使い、史跡や単に昔ながらの娯楽施設を訪れることなどとも決別すべきだ」と主張した。

 習近平(Xi Jinping)国家主席は就任以降、はびこる腐敗に対して世論に広がる怒りに応え、共産党のイメージの立て直しを図ってきた。官僚のぜいたくや浪費に対しては厳しい非難が集中しており、前最高指導部の一員で公安部長(閣僚級)などを歴任した周永康(Zhou Yongkang)前政治局常務委員に対する異例の捜査にもつながっている。しかし、これまでに懲罰対象とされた政府関係者の大半は下級の公務員にとどまっている。(c)AFP/Tom HANCOCK