【10月27日 AFP】イラン第3の都市で観光地としても知られる古都エスファハーン(Isfahan)で今月に入り、複数の女性が何者かに酸を浴びせられた事件について、モスタファ・プルモハンマディ(Mostafa Pour-Mohammadi)法相は27日までに、副法相を責任者とし捜査するよう命じた。

 エスファハーンで起きている酸による一連の襲撃事件では、これまでに少なくとも4人の女性が被害を受けている。事件によりイラン国民の間に恐怖が広がり、当局は犯人逮捕を誓っている。前週にはイランでは珍しい抗議デモも起き、1000人以上が参加。首都テヘラン(Tehran)でも小規模な抗議行動があった。

 1979年の革命以降、イランで施行されているイスラム法の下では、女性は頭と首を覆う「ヒジャブ」と呼ばれるゆったりとした衣服を着用しなければならない。被害に遭った女性たちは顔や体に酸をかけられており、ソーシャルメディア上では、このヒジャブの着用の仕方によって標的になっているとの情報が流れている。ただし当局は、被害とヒジャブの関連性を否定している。

 現地メディアによると、ハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は26日の閣議でこの問題を取り上げ「政府が犯人逮捕に全力を尽くすことを国民は確信してほしい。最も重い刑が彼らを待ち受けているだろう」と語った。(c)AFP