【10月28日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)のロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)で、昨季は負傷により6試合の出場にとどまったコービー・ブライアント(Kobe Bryant)は、今季でキャリア19年目を迎える。

 勝利への鋼の意志を持つブライアントは体調が万全となったものの、過去に栄光の時代を築いたレイカーズを低迷から救うためには、それだけでは足りない可能性がある。

 ブライアントは、かつての圧倒的な強さを再び示す熱意を燃やしているが、シャキール・オニール(Shaquille O'Neal)氏やパウ・ガソル(Pau Gasol)のような頼もしい相棒がいた以前とは違い、NBAファイナル制覇を果たすための脇役はもういない。

 ブライアントは「いろんな気持ちが混在している」とし、「興奮しているし、少し不安もあるし、怒りもある」と語った。

「自分らしさを自分で証明できるか見極めていくつもりだ。これらの言葉や不安は、そのための糧になる」

 リーグ最高年俸を誇るブライアントは、昨年総額4850万ドル(約49億円)でレイカーズとの契約を2年間延長した。

 昨年4月にアキレスけんを痛めたことが原因で、昨季開幕から欠場していたブライアントは、同12月の復帰早々に膝を骨折し、再び戦列を離れて合計6試合の出場にとどまった。

 レイカーズ史上最高の選手であることは間違いないブライアントは、ようやく万全の体調に戻ったと語っている。

「段階を踏んできた。最適な言葉が見つからないが、今の自分は自分だ」

 レイカーズのバイロン・スコット(Byron Scott)新HCも、「彼の風向きは良好だ。さびが取れ始めている」と同意している。

「彼はリーグ生活18年のベテラン選手であり、将来は殿堂入りするだろう。ディフェンスを突破するために何をすればいいのか分かっている」

 最近の4年間で5人目のレイカーズ指揮官となったスコットHCは、ブライアントと今季の出場時間を削ることについて話し合っている。

 スコットHCは、「彼には82試合を万全の状態でプレーすることを期待している」とし、「1試合平均23~24得点は稼げる選手だ。最大の問題は故障せずにいられるかどうかで、全82試合でプレーできるように出場時間を最小限にとどめていく」と語った。(c)AFP/Greg Heakes