【10月28日 AFP】アフリカのモロッコが同国初の巨大太陽エネルギー発電所を15年に始動することが19日、明らかになった。数十億ユーロ規模の新プロジェクトは、石油資源に乏しいモロッコで増えるエネルギー需要を満たす事業として期待されている。

 モロッコ太陽エネルギー発電庁(MASEN)のムスタファ・バクリ(Mustapha Bakkoury)長官はAFPに対し、同国南部の砂漠地帯に位置する都市ワルザザート(Ouarzazate)にある太陽エネルギー発電所「ヌール1(Noor 1)」は来年稼働を開始すると語った。

 北アフリカに位置するモロッコは、国際的な再生エネルギー生産国を目指しており、距離的に近い欧州へのクリーンエネルギー輸出を視野に入れている。同国は2020年までに70億ユーロ(約9590億円)を投じて5か所、計2000メガワット相当の太陽エネルギー発電所を新設する計画。このうち「ヌール1」は総工費6億ユーロ(約820億円)で、発電容量160メガワット相当となる見込みだ。建設業者はサウジアラビアのACWAパワー(ACWA Power)率いる合弁企業が昨年9月に落札している。(c)AFP