【10月20日 AFP】ナイジェリア軍と情報機関の当局者は19日、同国政府が発表したイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」との停戦について、有効性を疑問視する見解を示した。同国北東部では、新たな攻撃や戦闘の報告が相次いでいる。

 ナイジェリア国防軍を率いるアレックス・ベイデー(Alex Badeh)空軍大将とハッサン・タクル(Hassan Tukur)大統領主席補佐官は17日、戦闘の終結と、拉致された女子生徒200人以上の解放を認める方向でボコ・ハラムと合意に達したと発表していた。

 しかし、ボコ・ハラムとの戦闘の前線となっている北東部のナイジェリア軍高官は、匿名を条件に取材に応じ「正直に言って、停戦に関する作戦命令はまだ何も受け取っていない」「したがって、われわれは戦闘態勢を整えており、テロリストを発見し次第、交戦する」と語った。

 また、同地域で活動する情報機関の高官も、停戦については何も説明を受けていないことをAFPに示唆した。

 複数の目撃者と治安当局筋によると、ナイジェリア軍は19日夜、ボルノ(Borno)州の町ダンボア(Damboa)でボコ・ハラムのメンバーとみられる数十人と交戦したという。また、匿名で取材に応じた軍士官によると、これに先立って同州サボン・ギダ(Sabon Gida)でも武装集団が町を襲撃し、約1時間にわたって戦闘が続いたという。(c)AFP