【10月19日 AFP】民主的な行政長官選挙の実施を求めるデモ隊の抗議行動が続く香港で19日未明、警官隊がデモ隊と衝突し、政府側の発表によると20人が負傷した。3週間前の開始当初は平和的に行われていたデモだが、4日前からは連日、夜間にデモ隊と警官隊の衝突が発生している。

 旺角(Mongkok)地区では19日未明、盾を持ち、ヘルメットをかぶった警官数十人が、バリケードの前に集まっていたデモ参加者らに向かって前進。警棒で繰り返し殴るなどした。

 現場にいたAFPの記者や医療関係者らによると、デモ参加者の一部は担架で病院に搬送された。また、頭部の負傷や骨折、打撲などで治療を受けた人たちもいる。

 警察は同日に発表した声明で、デモ隊が警察の非常線に向かって「急に突進し始めようとしたため、最低限の武力を行使した」と説明した。しかし、デモ隊の1人はAFPに対し、警官らをあおるようなことは何もしていなかったと話している。

 香港政府はこの前日、民主的な行政長官選挙の実施を求めて抗議行動を続けている学生らの代表との対話を21日に行うと発表していた。(c)AFP/Laura MANNERING