【10月18日 AFP】政治資金で化粧品などを購入していたと指摘された小渕優子(Yuko Obuchi)経済産業相(40)が辞任する意向を固めたと、17日の報道各社が報じた。東日本大震災後に停止している原子力発電所の再稼働を目指す安倍晋三(Shinzo Abe)首相にとって打撃となりそうだ。

 日本経済新聞(Nihon Keizai Shimbun)は、小渕氏が経産相を辞任する意向を安倍首相周辺に伝えたと報じた。安倍首相はアジア欧州会議(ASEM)首脳会合が開かれたイタリアから18日に帰国した。

 今年9月の内閣改造で女性として初めて経産相に任命された小渕氏は、将来の首相候補と目されるなど、新たに閣僚入りした女性政治家の中で最も有望視されていた。

 しかし、ここへ来て小渕氏の資金管理団体が2012年までの5年間に、百貨店での化粧品やアクセサリーの購入など、政治活動に直接の関係がないとみられるものに1000万円以上も支出していたと指摘された。

 また毎日新聞(Mainichi Shimbun)は、情報公開請求して入手した領収書をもとに、小渕氏の資金管理団体が、小渕氏の実姉の夫が経営する服飾雑貨店などに計約362万円を支出していたと報じた。さらに、小渕氏の関連政治団体が開催する「観劇会」に関連する支出が収入を約2600万円も上回っていたと報じられている。

 小渕氏は17日の衆議院経済産業委員会で「知らなかったでは済まされないという思いだ」と述べ、詳細について調査すると約束していた。小渕氏が辞任すれば、2012年12月に発足した第2次安倍政権では任期途中で辞任する初の閣僚となる。(c)AFP