【10月13日 AFP】ドイツの猟師たちが、野生の猫の狩猟を禁止する法案に猛反発している。猟師らは、猫の殺処分が鳥やげっ歯類の保護につながると主張している。

 独西部ノルトラインウェストファーレン(North Rhine-Westphalia)州の狩猟者連盟は、猫の殺処分は環境保護の見地から認められるべきだと主張。連盟のホームページで、野生の猫1匹が殺す鳥は年間で「最大1000羽」と指摘している。

 しかし、同州では年内にも、猫を狩猟対象とすることを禁止する法案が議会に提出される予定だ。同州の環境保護当局によると、1930年代に施行された現行法の下では、住宅から200メートル以上離れた場所や、野生の動物が生息している野原や森での猫の狩猟が認められている。だが環境保護当局は、猫がもたらす損害は「この法律を正当化するものではない」と主張している。

 法改正は、同州の猫たちにとっては朗報だ。環境保護当局の報道官がAFPに明らかにしたところによると、昨年の狩猟シーズン中に殺処分された猫は「8000匹近く」に上ったという。(c)AFP