【10月11日 AFP】今年のノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞することが決まったパキスタンのマララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さん(17)は10日、インド・パキスタン両国の和平実現に一役買いたい考えを明らかにした。

 通学している英バーミンガム(Birmingham)の学校で化学の授業中に受賞の知らせを聞いたというマララさんは同日の授業終了後に記者会見し、今年12月にノルウェー・オスロ(Oslo)で行われるノーベル平和賞の授賞式に、インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相とパキスタンのナワズ・シャリフ(Nawaz Sharif)首相を招待すると述べた。

 両国の間ではカシミール(Kashmir)地方の領有権をめぐり、散発的な戦闘が続いている。マララさんがノーベル平和賞を最年少で受賞することが世界的に大きく報道される一方、今週カシミールではここ数十年で最大規模の戦闘が発生し、8日の砲撃では両国で合わせて市民17人が犠牲になったというニュースも伝えられている。

 女性や子どもの権利を訴えてきたマララさんは、共にノーベル平和賞を受賞する児童労働から子どもを守るインドの活動家カイラシュ・サトヤルティ(Kailash Satyarthi)さん(60)に敬意を表すとともに、印パ両国の首相に対し、パキスタン人である自身とインド人のサトヤルティさんが同時に平和賞を受賞したことを一緒に祝ってほしいと話した。

 演壇が高かったため箱に乗って記者会見したマララさんはまた、「ノーベル平和賞は、全ての声なき子どもたちのためのものです。この子どもたちの声に、耳が傾けられなければなりません」と語った。(c)AFP/Sören BILLING