【10月10日 AFP】メキシコ南部ゲレロ(Guerrero)州イグアラ(Iguala)で学生43人が9月から行方不明になっている事件で、捜査当局は9日、新たに4か所から地中に埋められた多数の遺体を発見したと発表した。

 ヘスス・ムリーリョ・カラム(Jesus Murillo Karam)司法長官によると、新たな容疑者4人の立ち会いの元で、捜査官らが現場検証を行った。容疑者らは「ここに学生たちの遺体がある」と供述したという。発見された遺体の数はまだ不明という。

 今回遺体が見つかった4か所は、前週に身元不明の28人の遺体が発見された場所と「比較的」近いという。当局によれば、DNA検査による身元確認には少なくとも2週間はかかる。

 カラム長官によれば、捜査は複数の線で進められており、イグアラ市のホセ・ルイス・アバルカ(Jose Luis Abarca)市長夫妻と公安局長の3人も事情聴取の対象。この3人は逃走したとみられている。

 市長夫人の兄弟は麻薬密売組織「ゲレロス・ウニドス(Guerreros Unidos)」の創設メンバー2人(故人)で、行方不明の学生らは9月26日の夜、乗っていたバスがゲレロス・ウニドスとつながりのある警察官らの発砲を受けた後、消息を絶ったとされる。(c)AFP/Leticia PINEDA