【10月6日 AFP】14F1第15戦日本GP(Japan Grand Prix 2014)決勝のレース終盤にクラッシュしたマルシャ(Marussia F1 Team)のジュール・ビアンキ(Jules Bianchi)は5日、頭部に深刻な重傷を負ったため、緊急手術を受けた。

 国際自動車連盟(International Automobile Federation、FIA)は、25歳のビアンキが「ひどい頭部外傷」により病院に搬送され、手術を受けたことを発表している。

 ビアンキは、レース42周目にスピンしてバリアに衝突したザウバー(Sauber)のエイドリアン・スーティル(Adrian Sutil)のマシンを安全地帯に運ぼうとしたリカバリー車両に衝突したあと、意識不明となり、救急車で病院に運ばれた。

 FIAによると、ビアンキは手術を受けたあと、集中治療室で経過を見ていくとしている。

 FIAの広報担当は声明の中で、「ドライバーはマシンから救出され、サーキットにある医療センターに搬送された後、救急車で三重県立総合医療センターに移送された」と発表している。

「CTスキャンで彼がひどい頭部外傷を負っていることが確認されたため、緊急手術が行われた。その後は経過を観察するため、集中治療室に入る」

「リカバリー車両は、(スーティルの)事故車両を持ち上げてガードレール外側の安全地帯に運ぶために出動していた。その作業が行われているとき、ジュール・ビアンキのマシンがコントロールを失い、ランオフエリアに進入してトラクターの後部に激突した」

 ビアンキの父であるフィリップ氏はフランスのメディアに対し、「ジュールは重傷だ」と語っている。

「彼は頭部外傷により手術を受けている。そして、われわれは彼の状態を把握するために24時間待たなければならない」

 ビアンキはフェラーリ(Ferrari)のドライバー育成アカデミー出身で、今季がF1参戦2年目だった。そして第6戦モナコGP(Monaco Grand Prix 2014)では9位入賞を果たし、マルシャにチーム史上初のポイントをもたらした。(c)AFP