【10月2日 AFP】長野と岐阜の県境にある御嶽山(Mount Ontake)の噴火で、救助隊が巨大な噴石に体を挟まれている人や火山灰に体が半分埋まっている登山者を発見していたことが2日、明らかになった。

 過去90年近くで国内最悪の火山災害は、これまでに少なくとも47人の死亡が確認された。だが依然として安否不明となっている人も多く、御嶽山の山頂を覆う分厚く降り積もった粘りけのある火山灰に埋没した人もいるのではないかと懸念されている。

 御嶽山が今もなお噴煙と有毒ガスを巻き上げる中、警察や消防、自衛隊による不明者の捜索は2日、雨により中断された。毎日新聞(Mainichi Shimbun)は捜索隊の話として、山頂では火山灰が40~50センチ降り積もっており、うずくまったまま体が半分埋まっている人も見つかったと報じた。捜索隊は、最大で幅3メートルのものを含む複数の噴石に体を挟まれている5人を削岩機を使って救出したという。

 また、ある捜索隊の1人は日刊スポーツ(Nikkan Sports)に対し、火山灰が湿ってきて歩きにくくなっており「生乾きのコンクリートのようにへばりつく」と語った。

 東京大学(University of Tokyo)地震研究所(Earthquake Research Institute)の金子隆之(Takayuki Kaneko)助教(火山学)はNHKに対し、噴石がこぶし大から頭ほどの大きさがあったと述べ、そのような石が高密度で降ってきて人々はどこに逃げればよいのかわからずパニックになるような状況だったのではないか、と述べた。(c)AFP/Miwa SUZUKI