米大統領警護トップが辞任、相次ぐ警備上の失態で引責
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【10月2日 AFP】米首都ワシントン(Washington D.C.)のホワイトハウス(White House)不法侵入事件など一連の警備上の過失で批判を受けていた米大統領警護隊(シークレットサービス、US Secret Service)のジュリア・ピアソン(Julia Pierson)長官が1日、辞任した。
米国土安全保障省のジェイ・ジョンソン(Jeh Johnson)長官は声明で、「本日、大統領警護隊のジュリア・ピアソン長官が辞表を提出し、受理された」と発表。後任が決定するまで暫定的にジョゼフ・クランシー(Joseph Clancy)氏が長官代行を務めると表明した。
ジョンソン長官はまた、ホワイトハウス侵入事件の捜査のため、独立委員会が任命されるとも発表した。
9月19日に起きた同事件では、元米軍兵士のオマル・ゴンザレス(Omar Gonzalez)容疑者がホワイトハウス周囲の警備網を突破して本館内部に侵入し逮捕された。今月1日に出廷したゴンザレス容疑者は、武器を携帯し立ち入りが制限された建物または敷地に不法に侵入した罪を含む3つの訴因に対し、無罪を主張している。
また9月30日の報道で、同月にジョージア(Georgia)州アトランタ(Atlanta)の米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)本部を訪問中だったバラク・オバマ(Barack Obama)大統領が、武器を携帯した犯罪歴のある警備員とエレベーターに同乗していたことも判明。大統領警護における一連の失態に激怒した米国会議員らは、ピアソン長官を厳しく追求していた。(c)AFP