【9月30日 AFP】世界自然保護基金(WWF)は30日、世界の3000種余りの脊椎動物の個体数を調査した結果、過去40年で地球人口が2倍近くに増加した一方で、野生動物は半数以下に激減していることが分かったとの報告書を発表した。

 WWFが発表した2014年版「生きている地球レポート(Living Planet Report)」によると、1970~2010年の間に、陸上と海洋に生息する代表的な種の個体数は39%減少、また淡水生物の個体数は76%減少していた。

 報告書ではこれらの数値から、地球全体の哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類の個体数が同40年間で52%減少したと推定。この減少幅は、人類による自然資源の消費ペースが、資源回復のペースを上回っていることを立証していると指摘している。

 2012年に発表された前回の「生きている地球レポート」では、個体数が1970~2008年の間に28%減少したと報告されていたが、その際の調査対象は2688種のみだった。今回の報告書作成に当たっては、マルミミゾウやサメ、カメ、アホウドリなど3038種の1万以上の個体群についてその増減を調査した。

 人類は、成長を上回るスピードで木々を伐採したり、回復可能な個体数以上の魚を乱獲したりすることによって、地球が持続可能なペースの1.5倍の速さで自然資源を消費していると、報告書は強調している。(c)AFP/Mariette LE ROUX