【9月29日 AFP】第17回アジア競技大会(17th Asian GamesAsiad)は28日、男子サッカーの準々決勝が行われ、日本は開催国の韓国に0-1で敗れた。

 宿敵・韓国と対戦した激しい一戦は、終盤に献上したPKを張賢秀(Jang Hyun-Soo、チャン・ヒョンス)に決められ、日本はベスト8で姿を消した。

「赤い悪魔」の光る角をつけた観客も多くみられるなど、4万3000人の熱狂的な韓国ファンが集まった仁川(Incheon)の会場で、日本も粘り強く耐えていたが、最後に決壊した。

 途中出場した韓国の李鐘浩(Lee Jong-Ho、イ・ジョンホ)が、後半43分に後ろから倒されると、張は冷静にPKを成功させた。スタジアムが一気に喜びを爆発させるなか、決勝点を挙げた張はベンチに駆け寄り、仲間から手荒い祝福を受けた。

 韓国の選手は、今大会で優勝すれば2年間の兵役が免除される。アジア大会の代表チームは、五輪に臨む年代別代表の選手を中心に構成されている。

 前回王者の日本との対戦で、流れのなかから得点はできなかったものの、すべてを出し尽くして勝利した韓国は、28年ぶりの優勝を目指し、ヨルダンを2-0で下したタイと準決勝で対戦する。

 一方、日本代表の手倉森誠(Makoto Teguramori)監督は、悔しさを隠せない様子だった。試合終了2分前に主将の大島僚太(Ryota Oshima)が相手選手と激しく交錯すると、主審は迷わず決断を下した。

 手倉森監督は、首を振りながら「受け入れがたい。韓国は本物のパワーを見せていたが、勢いを持ってきていたので、延長まで持ち込めれば相手はバテだすかもしれないと思っていた。ああいう形でPKを与えたのはもったいなかった」と話した。(c)AFP/Alastair HIMMER