【9月25日 AFP】フィリピン南部のイスラム原理主義過激派グループ「アブサヤフ(Abu Sayyaf)」が、ドイツ政府に対し、イラクとシリアのイスラム教スンニ派(Sunni)過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に対する米主導の軍事作戦への支援を停止しなければ、拘束したドイツ人を殺害すると脅迫していることが分かった。

 米監視団体「SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)」の23日の発表によると、アブサヤフはさらに2億5000万ペソ(約6億円)の身代金の支払いを要求。15日以内に応じなければ、人質2人のうちの1人を殺害すると脅迫している。

 SITEが公開した写真には、なたを手にしたアブサヤフ戦闘員とされる覆面の男らと、白髪の白人男性、そして比較的若い短い髪の白人女性が写っている。背後にはアサルト(攻撃用)ライフルと機関銃で武装した複数の覆面の男が立っている。

 ドイツ外務省報道官はこれを受け24日、「脅迫は、シリアとイラクにおけるわれわれの政策に影響を与えるための適切な方法ではない」と強調。「われわれのシリア・イラク政策に変更はない」と付け足した。(c)AFP