【9月22日 AFP】西アフリカ・シエラレオネの当局は、エボラ出血熱のさらなる感染拡大を防ぐために実施した外出禁止令と戸別訪問により、新たに約150人の感染者を発見し、さらにこれまで統計に含まれていなかった約70人の病死者を確認したと発表した。当局は今後も戸別訪問による対策を実施する可能性を示唆している。

 同国の緊急事態対策センターのスティーブン・ガオジア(Steven Gaojia)所長は21日、「埋葬しなければならない遺体があふれかえっているが、これはエボラの流行が始まって以来、日常的な状況だ。今回、少なくとも150人ほどの新たな感染者を確認した」と述べた。この発言に先立ち、当局は70人ほどの病死者の遺体を発見したと発表していた。

 今年に入り隣国のリベリアやギニアでも発生し、すでに2600人以上の犠牲者が出ているエボラ出血熱の感染拡大を食い止めようと、シエラレオネ政府は600万人の国民に3日間の外出禁止令を発令した。医療関係者など必要不可欠な業務に携わる人々や、各家庭に石けんを配布し感染の予防法を教えるために戸別訪問を行った3万人ほどのボランティアのみが、外出禁止令の対象外とされた。

 同国のアブバカル・フォファナ(Abubakarr Fofanah)保健相はAFPの取材に対し、ボランティアによる戸別訪問は全世帯の80%近くに行うことができ、今回の作戦は成功したとの見方を示した。(c)AFP