【9月22日 AFP】米航空宇宙局(NASA)の無人火星探査機「メイブン(MAVENMars Atmosphere and Volatile Evolution)」が21日(日本時間22日)、火星の周回軌道に到着した。NASAが発表した。

 同探査機のミッションは、かつて温暖で水が存在した火星の環境が、現在の寒冷で乾燥したものへと変化した謎の初調査が目的。昨年11月に打ち上げられ、10か月以上をかけて4億4200マイル(約7億1100万キロ)の距離を移動して火星に到着した。

 メイブンから送信される情報については、数十億年前の火星に存在していたと考えられている地表の水と大気中の二酸化炭素に何が起きたのかを理解するための一助となることが期待されている。

 火星の大気がどのようにして消失したかは、科学界の最も大きな謎の一つと位置付けられている。この謎への回答は、はるか昔の火星に生物が(たとえそれが単なる微生物だったとしても)生息可能な環境があった可能性についての情報をもたらすかもしれない。

 メイブンからの情報はまた、早くて2030年にも実現が予想される火星の有人探査に役立つ可能性もある。(c)AFP