【9月20日 AFP】女子テニスの伝説的存在であるマルチナ・ヒンギス(Martina Hingis、スイス)は19日、李娜(Na Li、リー・ナ、中国)の引退はテニス界の損失だと語り、李が中国とアジア全体のレベルを引き上げたと称賛した。

 東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2014)に参戦していたヒンギスは、李の引退報道を受け「中国のテニス界、そして世界中のスポーツ界にとって、悲しい一日になったわ」と話した。

 四大大会(グランドスラム)のシングルスで5勝、ダブルスで9勝を挙げているヒンギスは、李の地元である武漢(Wuhan)で行われる武漢オープン(Wuhan Open 2014)と、その後の中国オープン(China Open 2014)を前に、李が引退を決意したことは「悲しい」とし、「中国でのツアー開催など、女子テニスには大きな進歩があった」と功績を称えた。

 中国オープンは、グランドスラムに次ぐ「プレミア・マンダトリー」のカテゴリーに指定されている。

 元世界ランク1位のカロリーネ・ボズニアツキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)は、李が「コートの内外でインスピレーションにあふれる選手だった」とし、「更衣室が寂しくなる」と話した。

 2011年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2011)準決勝では李に敗れた24歳のボズニアツキは、「彼女は素晴らしい人だった。ライバルとして最高だったわ」とし、「彼女はとても面白いの。一緒にいると笑っちゃうわ。更衣室が寂しくなるわね。いつも笑わせてもらっていた」と思い出を語った。

「アジアだけでなく、世界のテニス界のために彼女が成し遂げたことは、見事なスポーツマンシップを示していたし、語り継がれるでしょう」

 また、ボズニアツキは李が楽しみにしている「人生の新たな章」にエールを送った。

「今後のことを考えてわくわくしているでしょうね。全豪で言っていたように、彼女の旦那さんは本当にラッキーな人よ」

(c)AFP