【9月20日 AFP】19日に韓国で開幕した第17回アジア競技大会(17th Asian GamesAsiad)に出場する男子ホッケーの日本代表が渡したバッジが、植民地支配を思い出させるものとして波紋を呼び、反発を招いている。

 アジア競技大会を開催する仁川(Incheon)の組織委員会は、バッジが韓国内で日本の軍国主義を象徴するものとされている旭日旗に似ているとして、日本オリンピック委員会(Japanese Olympic CommitteeJOC)に抗議した。

 仁川市内の高校で練習を行っていた男子ホッケー日本代表の選手は、練習を見学していた女子高生約20人に記念品としてバッジを渡した。

 三角形のバッジには、日本ホッケー協会(Japan Hockey Association)の略称(JHA)と物議を醸しているデザインが記されていた。学校関係者の話によると、これを知った教諭が激怒し、組織委員会に報告したとしている。

 大会組織委員会は、アジアオリンピック評議会(Olympic Council of Asia)を通してJOCに対し抗議文書を送ったことを明かした。

 組織委員会の関係者はAFPに対し、「われわれはJOCに問題を提起し、このような事件が起きないよう再発防止を要請した」とコメントしている。

 JOCは、過去の歴史とバッジは一切関係ないと主張している。

 JOCで国際担当理事を務める中森康弘(Yasuhiro Nakamori)氏は、「バッジは太陽の光が輝いていることを表しており、前向きなイメージを示している」と語っている。

「バッジは日本の国家主義を象徴するものでなければ、過去の軍国主義を表すものでもなく、まったく関係ない」

「JHAは日本体育協会(Japan Sports Association)に属している。そして、彼らは100年以上もその記章を使用している」

(c)AFP