【9月18日 AFP】スロベニアで開かれていた国際捕鯨委員会(International Whaling CommissionIWC)の第65回会合は最終日の18日、調査捕鯨に対する検討を強化をする決議を賛成多数で可決した。日本の新たな調査捕鯨の計画に影響が及ぶ可能性があるとみられる。

 日本の調査捕鯨に対する検討過程の強化は、ニュージーランドが提案していたもので、賛成35か国、反対20か国、棄権5か国で可決された。賛成したのは英国、米国、オーストラリア、ブラジル、メキシコ、ニュージーランドなど。反対したのは日本の他にロシア、カンボジア、コロンビア、ギニアや、日本と同じく捕鯨国であるアイスランドなど。

 今回は3月に国際司法裁判所(ICJ)が、日本による南極海(Southern Ocean)での調査捕鯨は、1986年に結ばれた国際捕鯨取締条約に違反すると裁定して以来初のIWC会合だった。ICJの判決後、日本政府は2014~15年の南極海における調査捕鯨は中止したが、15~16年は「調査捕鯨」を再開する方針を表明している。

 日本は南極海で13~14年には250頭以上、その前年度は103頭のミンククジラを捕獲している。また北大西洋でも13年に132頭、日本近海で92頭を調査捕鯨として捕獲している。(c)AFP