【9月18日 AFP】英オックスフォード大学(University of Oxford)で17日、西アフリカを中心に猛威を振るっているエボラ出血熱の予防ワクチンの臨床試験が始まり、健康な英国人女性1人に開発中のワクチンが接種された。

 同大学で行われる臨床試験では計60人が、エボラウイルスから取り出した遺伝物質を含むワクチンの接種を受ける。米国でも同様の試験が始まっており、ワクチンがヒトの免疫系に対してエボラ出血熱の発症を抑制できるだけの抗体生産を促すかどうかを確認し、年内のワクチン完成を目指す。

 英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GlaxoSmithKlineGSK)と米国立衛生研究所(US National Institutes of HealthNIH)が共同開発したこのワクチンは、ザイールエボラウイルスの予防に特化したもの。サルで行った実験では良好な結果が得られている。

 世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は、安全性が確認できれば11月にもワクチンが完成する可能性に言及している。

 エボラ出血熱は致死率50%とされる病気。WHOによると、ギニアとリベリア、セネガル、シエラレオネでは今年、計4985人がザイールエボラウイルスに感染し、うち2461人が死亡した。(c)AFP