【9月16日 AFP】英国のヘンリー王子(Prince Harry)は15日、満30歳の誕生日を迎えた。20代最後の1日となる14日は自ら支援する退役兵を含めた傷病兵らによる国際スポーツイベント「インビクタス・ゲームズ(Invictus Games)」の閉幕と重なり、1杯のビールでお祝いした。

 今月10日夕に開会式が行われたこのスポーツイベントは成功を収め、閉幕に当たりイベントを支援した王位継承権第4位のヘンリー王子に2万6000人の観客が声援を送った。

 20代前半の頃のヘンリー王子にとってビールとはお祭り騒ぎの序章であり、王室関係者をはらはらさせていたものだが、三十路を迎えたヘンリー王子にとっては大仕事をやり遂げた後のご褒美という意味合いが強くなっているようだ。

 英紙タイムズ(The Times)は王子の誕生日を記念し、18枚の写真を掲載してその軌跡を振り返った。有名なところでは2005年、仮装パーティーにナチス・ドイツ(Nazi)の制服姿で登場した様子や、陸軍大尉としてアフガニスタンへ赴任する前に米ラスベガス(Las Vegas)でパーティーを開いた際に流出した全裸写真もある。

 30代を迎えるに当たり、これまでとは違うより成熟した役割を担おうとしている一方で、やはりヘンリー王子には反抗的な要素が見受けられる。14日にはフリースジャケットにジーンズという姿でインビクタス・ゲームズの最後に行われたロックコンサートのステージに姿を見せたが、そのようなことをする王室メンバーは多くないはずだ。4月には交際相手のクレシダ・ボナス(Cressida Bonas)さんと破局し、今も独身だが、王子が訪れた14日のコンサートではクレシダさんの姿も目撃されている。

 また30歳になった王子は、1997年にフランス・パリ(Paris)での自動車事故で亡くなった母親の故ダイアナ元皇太子妃(Princess Diana)の遺産を正式に相続し、巨額の富を手にした。その額は1070万ポンド(約18億6000万円)に上ると見込まれている。

 さらにヘンリー王子と兄のウィリアム王子(Prince William)は今後、ダイアナ元妃のウエディングドレスをはじめ、これまで元妃の弟スペンサー伯爵(Earl Spencer)に託されていた個人的な所有物を共同所有していく。(c)AFP/Robin MILLARD