【9月15日 AFP】第69回ブエルタ・ア・エスパーニャ(69th Vuelta a Espana)は14日、最終第21ステージ(サンティアゴからサンティアゴ、9.7キロメートル)の個人タイムトライアルが行われ、チーム・サクソ・ティンコフ(Team Saxo-Tinkoff)のアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)が通算3度目の総合優勝を果たした。

 コンタドールは、雨に見舞われてタイムが絶望的となるなか、ステージを制したモビスター・チーム(Movistar Team)のアドリアーノ・マローリ(Adriano Malori、イタリア)に1分40秒遅れでフィニッシュした。

 しかし、2008年大会と2012年大会の覇者コンタドールは、今ステージでスカイ(Sky Pro Cycling)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)に27秒遅れたものの、総合優勝に十分なリードを守りきり、グランツール通算6勝目を挙げた。

 最終ステージでは、トレック・ファクトリー・レーシング(Trek Factory Racing)のジェシー・サージェント(Jesse Sergent、ニュージーランド)がトップと8秒差の2位に、BMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のローハン・デニス(Rohan Dennis、オーストラリア)が9秒差の3位に入った。

 プエルト・デ・アンカーレス(Puerto de Ancares)を目指す前日の第20ステージで気迫の勝利を収めたコンタドールは、この日の主役の座を奪う素晴らしい勝利で大会を締めくくった。

 31歳のコンタドールは、約2か月前のツール・ド・フランス(2014 Tour de France)で足を骨折し、大会途中棄権を余儀なくされていた。

 一方、同じく今年のツール・ド・フランスで転倒による手首の故障に見舞われ、ツール連覇を阻まれたフルームは、コンタドールの回復力に及ばなかった。

 コンタドールとフルームは、最後のタイムトライアルでどうにか力強い走りをみせたものの、ほとんど悪天候に苦しめられた。

 今ステージでは、青空で太陽の光が降り注ぐドライコンディションのなかでアタックしたマローリが11分12秒でタイムトライアルを制したが、それ以外の選手は天候に恵まれなかった。

 この地方特有の豪雨が中盤にアタックした選手を襲うと、道路は本命が登場する終盤までぬかるみ、コースはテクニックが要求される不安定でトリッキーな状態になってしまった。(c)AFP