【9月13日 AFP】米国と欧州連合(EU)が12日に新たな厳しい対露制裁を発動したことについて、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は同日、制裁によりロシアが受ける影響はほとんどないが、欧米は制裁を「国際関係を不安定にする道具」として使っていると非難した。

 停戦合意を受け、ウクライナ東部で5か月にわたって続き、2700人以上が死亡した戦闘はおおむね止まっているが、欧米とロシアの関係が冷戦(Cold War)後では最悪になった中、非難の応酬は激しさを増している。

 米国はロシア人預金者の約半数を顧客に持つロシア最大の銀行ズベルバンク(Sberbank)やエネルギー・テクノロジー関連の主要企業を制裁対象にした。EUの新たな制裁対象にはロシア国営石油会社ロスネフチ(Rosneft)、有名武器メーカーのカラシニコフ(Kalashnikov)など、エネルギー・金融・軍需分野の大手企業が含まれている。

 一方、ロシアの各通信社は12日夜、ロシアの国境警備当局がウクライナ東部に向かう援助物資輸送車列の先発35台を通過させたと伝えた。8月にウクライナによる最終的な承認や赤十字(Red Cross)の監視を受けることなく、ロシアがウクライナ東部に送り込んだ援助物資の車列に続くものだ。 (c)AFP/Tanya WILLMER