【9月8日 AFP】イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の戦闘員が、入手した米軍支給品の武器を使用していると示唆する報告が8日、発表された。この米軍支給品は、サウジアラビアからシリアの反体制派穏健派に供給されたと思われるという。

 英ロンドン(London)を拠点に小型武器の調査を行っている組織、紛争兵器研究所(Conflict Armament Research)の調査で、7月の10日間にイラクとシリアの武装勢力から、イラクのクルド人部隊が押収した武器を記録した。同研究所の報告書はイスラム過激派の戦闘員らが残していった小火器の中に、M16自動小銃を含め「相当量の」米国製の武器が含まれていたと指摘し、また米軍支給品であることを示す「Property of US Govt」(合衆国政府所有)の刻印の写真も掲載した。

 さらに、シリアのISが使用した対戦車ロケットは「2013年に(シリア反体制派の)自由シリア軍(Free Syrian Army)の下で活動している部隊に、サウジアラビアから譲渡されたM79擲弾筒(てきだんとう)とまったく同じ」だとも指摘している。この擲弾筒80年代にユーゴスラビアで製造されたものだという。(c)AFP