【9月7日 AFP】テニス、全米オープン(The US Open Tennis Championships 2014)は6日、米ニューヨーク(New York)市のUSTA・ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター(USTA Billie Jean King National Tennis Center)で男子シングルス準決勝が行われ、大会第10シードの錦織圭(Kei Nishikori)は6-4、1-6、7-6、6-3で第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を下し、決勝に進出した。

 コート上では40度にも達する気温の中で錦織は、四大大会(グランドスラム)通算7度の優勝を誇る世界ランク1位のジョコビッチを下し、アジア人選手としては初の決勝戦進出を決めた。

 日本人の男子選手としては1918年以来となる大会4強入りを果たしていた錦織は、8日に行われる決勝で第14シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)と対戦する。

 今年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2014)覇者ジョコビッチに対する勝利は、テニス界の快挙の一つに数えられることになる。

 2011年大会(The US Open Tennis Championships 2011)を制しているジョコビッチは、8年連続の4強入りを果たし、大会通算6度目、グランドスラムでは通算15度目の決勝進出を目指していた。ジョコビッチは今季、すでに2度グランドスラムの決勝に進出していた。

 一方で、錦織はこの大会の前までは2012年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2012)での準々決勝進出が、グランドスラムでの最高成績だった。

 錦織は、「何が起こってるか分からないです。特にグランドスラムで初めての準決勝ということもあったので、あまり余裕はなかったですが、ナンバー1の選手を倒せて、気分は最高です。湿気があって厳しいコンディションでしたけど、僕は長い試合が好きなんだと思います」とコメントした。

 また錦織は、一方的な展開となった第2セットを思い起こさないことが鍵になったと語った。

「(ジョコビッチが)より良いプレーをし始めて、とても着実かつ積極的になってきました。第2セットについては忘れることにして、集中し直そうとしました」