【9月5日 AFP】国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)は4日、同団体が促進する北極点周辺の公海域を保護区とするキャンペーンについて、世界30か国におよぶ調査の回答者の大多数から賛同を得たとの結果を公表した。

 調査はグリーンピースの委託を受けたカナダの調査会社「Riwi」が、世界30か国の回答者を対象に前月8~28日にオンライン上で行ったもので、3万679人から回答があった。

 その結果、保護区の設置に賛同したのは回答者の74%に上り、反対はわずか17%だった。

 国別でみると、北極海(Arctic Ocean)に面する海岸線が最も長いロシアとカナダで保護区設置への賛成はそれぞれ72%と78%に達した。賛成回答はイタリアと南アフリカでも84%と大多数を占めたが、日本では57%にとどまった。またアルゼンチン、イタリア、インド、南アフリカでも保護区設置に強く賛同する回答があった。

 一方、北極海での石油採掘や資源開発は禁止すべきとの回答は、全回答者の71%だったが、大規模な商業漁業活動の禁止になると賛成は66%とやや下がった。

 グリーンピースによれば、現在、北極海で保護されている部分は同海全体の1.5%で、世界の全大洋の中で保護されている海域部分が最も小さい。(c)AFP