【8月27日 AFP】全米オープン(The US Open Tennis Championships)は、多くのセレブリティが訪れることで知られるが、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の試合を観戦する元NBA選手のマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏の姿は、目の肥えたニューヨーカーをも驚かせたようだ。

 テニスではなくゴルフ好きとして知られるジョーダン氏は、26日に米ニューヨーク(New York)市のUSTA・ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター(USTA Billie Jean King National Tennis Center)で行われたフェデラーの初戦を観戦に訪れ、米スポーツ専門チャンネルのESPNに対し、テニスについてはまったくの初心者であることを明かしたが、そんなジョーダン氏でも、フェデラーの滑らかな動きに見とれてしまったようだ。

「彼は素晴らしいアスリートだ」とコメントしたジョーダン氏は、アーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)のスクリーンに自身の姿が映し出されると、大きな声援を浴びた。

「(フェデラーが)少しバスケットボールをやっていたことは知っているよ」

 フェデラーとジョーダン氏は、米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)と長らく契約しているという共通点がありながらも、25日に初対面を果たしたばかりで、フェデラーは自身のインスタグラム(Instagram)に2ショットの「セルフィー(自分撮り)」を投稿した。

 この試合でフェデラーが履いていた「Nike Zoom Vapor 9 Tour」は、1988年に発売された「エア・ジョーダン3(Air Jordan 3)」の精神を受け継いでいる。

 シューズについて質問されたフェデラーは、一瞬言葉に詰まったものの、コラボレーションは「自分にとって特別」だと語り、ジョーダン氏について「マイケルがここに来てくれるなんて驚きだ」と喜びを表現した。

「子どものときから憧れのスポーツ選手だった。ここに彼が来てくれることは、信じられないくらい特別なことだ」

 フェデラーは、ジョーダン氏の「長きにわたる選手生命、軽快な動き、勝ちたいという気持ち、ベストを尽くそうとする心構え、重圧の中で残してきた結果」に感銘を受けたとしており、これらはまさにフェデラー自身を連想させるものになった。

「テニスのことを少しでも知ってくれたことが本当にうれしい。テニスを見に来て、それが僕だった。僕がテニスのイメージになったような感じかな」

 フェデラーは、「昨日、彼に初めて会えたことは僕にとって大きなことだった」と締めくくった。(c)AFP