【8月27日 AFP】(写真追加)米政府は26日、イスラム教スンニ派(Sunni)過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の構成員として戦闘に参加していた米国人が、先週末にシリアで死亡したと発表した。

 死亡したのは、カリフォルニア(California)州出身のダグラス・マケイン(Douglas McCain)氏(33)。ホワイトハウス(White House)は同氏の死亡を確認した上で、同氏が内戦下のシリアに入国していたことを以前から把握していたことを明らかにした。

 米メディアによると、約10年前にキリスト教からイスラム教に改宗したマケイン氏は、シリアで活動する国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系イスラム武装勢力で、米政府がテロ組織に指定している「アルヌスラ戦線(Al-Nusra Front)」との戦闘中に殺害された。

 同氏のおじのケン・マケイン (Ken McCain)さんは米CNNテレビに対し、同氏がISに加わりシリアで死亡したことを知った家族は非常に大きな精神的ショックを受け、「米国が驚いたのと全く同様に驚いている」と語った。

 家族らは25日、米国務省から同氏の死について連絡を受けた。国務省のジェン・サキ(Jen Saki)報道官によると、米当局は「家族と連絡を取っており、できる限りの支援を行っている」という。

 米政府関係者が先週AFPに語ったところによると、これまでにシリア内戦に参加する目的で出国、または出国を試みた米国人は100人以上に上る。

 米NBCニュース(NBC News)によると、同氏はカリフォルニア州サンディエゴ(San Diego)在住。シリアで死亡した際には、米国旅券(パスポート)と、現金およそ800ドル(約8万3000円)を所持していた。

 NBCはまた、シリア反体制派の武装組織「自由シリア軍(Free Syrian ArmyFSA)」と関わりのある活動家の話として、マケイン氏のほか外国人2人が同じ戦闘で死亡したと報じている。(c)AFP