【8月24日 AFP】ネパールの首都カトマンズ(Kathmandu)で23日、3万5000人以上が同市中心部にある広場に集まり、世界最大の「人間国旗」作りに挑戦した。

 集まった人たちは国家が演奏される中、国旗に使われている深紅と青、白のボール紙を手に10分間整列。その後「ネパール!」と大声で叫びながら空に向かってボール紙を放り投げた。参加人数を数えるために参加者には番号が書かれたチケットが配られた。

 今回のイベントを主催した団体ヒューマン・バリューズ・フォー・ピース・アンド・プロスペリティ(Human Values for Peace and Prosperity)のバウェシュ・カナル(Bhawesh Khanal)理事長は、「われわれネパールの全国民が国旗のもとに団結していることを、広く伝えたかった」と述べた。

 主催団体は新記録達成の証拠として、ロンドン(London)にあるギネス・ワールド・レコーズ(Guinness World Records)にイベントの様子を撮影した写真と映像を送り、ギネス世界記録(Guinness World Records)の認定を申請する予定。結果は2か月以内に出るとみている。多数の人が集まって国旗を描く人数の現在の世界記録は、今年2月にパキスタン・ラホール(Lahore)で打ち立てられた2万8957人。

 イベントに参加した学生のアニタ・ガウタム(Anita Gautam)さん(15)はAFPに、「素晴らしい体験でした」と語った。「国を愛する雰囲気、一緒にがんばって国を造っていこう、という感覚がありました」

 3人の公式立会人のうちの1人、著名な銀行家のアニル・シャー(Anil Shah)さんは、「見ていて涙が出てきました。ネパール人であることを誇りに思いました。新記録を樹立できたと思いますよ」と語った。

 ネパールは10年に及んだ内戦が2006年に終わり、現在は憲法の制定を進めている。指導者たちは、包括的な憲法を持つ連邦国家を作り、性別やカーストに基づく差別をなくすと約束している。なお、ネパールの国旗は四角形ではなく、2つの三角形を組み合わせた形になっている。国旗が四角形ではない国は世界でもネパールだけだ。(c)AFP