【8月19日 AFP】大韓サッカー協会(Korea Football AssociationKFA)は18日、洪明甫(Myungbo Hong、ホン・ミョンボ)前監督の後任として、韓国代表の指揮官就任を要請していたオランダ出身のベルト・ファン・マルワイク(Bert van Marwijk)氏との交渉が決裂に終わったことを発表した。

 KFAの李容秀(Yong-Soo Lee、イ・ヨンス)技術委員長は地元メディアに対し、来月国内で行われるベネズエラとウルグアイとの親善試合には3人の暫定指揮官で臨むと明かしたが、引き続き正式な外国人監督を探すとしている。

 李委員長は聯合(Yonhap)ニュースに対し、「われわれは引き続き、外国人監督の獲得を目指す」とし、「9月に行われる2試合については、3人の(韓国人)コーチと準備を進める」と述べた。

 2002年のW杯日韓大会では、主将としてチームをベスト4に導いたことで知られるホン・ミョンボ氏だが、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)では期待外れの結果に終わり辞任していた。

 韓国代表チームは、来年1月にオーストラリアで開催される第16回アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)に向けて、9月5日にベネズエラ戦、同8日にウルグアイ戦を控えており、ホン・ミョンボ氏の後任が決まるまで、申台龍(Tae-Yong Shin、シン・テヨン)氏、朴建夏(Kun-Ha Park、パク・コンハ)氏、金奉洙(Bong-Soo Kim、キム・ボンス)氏が暫定的に指揮官を務めることになる。

 李委員長は、「3人ともコーチとして十分な経験がある」とし、「(彼らは)一致団結して仕事に励み、チームを導いてくれると信じている」と述べた。

 元オランダ代表監督のファン・マルワイク氏との交渉が決裂した理由について、李委員長は税金面の問題に加えて、同氏が活動拠点にこだわったことを明かした。

 李委員長は、「ファン・マルワイク氏は素晴らしい指揮官だ」とすると、「彼とは別の機会に仕事をする可能性もある。しかし、今回はこれ以上交渉を進めないことに決めた」とした。

「われわれが新指揮官に求める重要な点は、代表チームに対する情熱と、この国のサッカーを向上させるために貢献する意欲を持っていることだ」

 KFAがオランダ人監督に固執するのは、2002年のW杯でフース・ヒディンク(Guus Hiddink)氏が韓国代表をベスト4に導いた功績によるもので、同氏は韓国の国民的英雄として確固たる地位を築いている。

 2004年から2007年の間、韓国ではオランダ出身のヨー・ボンフレーレ(Jo Bonfrere)氏、ディック・アドフォカート(Dick Advocaat)氏、ピム・ファーベーク(Pim Verbeek)氏の3人が指揮官に就任したが、いずれの政権下でも、ヒディンク氏の残した成績を上回ることはできなかった。(c)AFP