■世界規模の共同研究

 今回の研究には7か国から66人の科学者らが参加した。また市民科学者ら約3万人も「Stardust@home」と呼ばれるウェブキャンペーンを通して顕微鏡デジタル画像数千枚の処理を行い、同研究を支援した。

 論文の主執筆者であるウェストファル氏は「スターダストが捕捉したこれらの粒子の分析によって、宇宙塵の複雑性を初めて垣間見ることができる。驚くべき点は、粒子がそれぞれ互いに全く異なっていることだ」と語る。

 同氏によると、中には雪片に似たふわふわした構造をしているものもあるという。またこれらの粒子には「マグネシウム、鉄、ケイ素でできた鉱物の『かんらん石』と呼ばれる結晶性物質が(含まれており)これらの粒子が他の恒星のガス円盤やアウトフロー(ガス流)に由来し、星間物質中で変化したものであることを示唆している」と論文は指摘している。

 特定された7個のうちの3個は、複雑な構造をしており、硫黄化合物を含んでいることが分かり、一部の天文学者らを驚かせた。

 だが今回の研究結果はまだ予備的なもので、これらの粒子が本当に太陽系外に由来するものかどうかについてはまだ確証は得られていないと研究チームは話している。(c)AFP/Kerry SHERIDAN