【8月14日 AFP】(一部更新)スイス東部グラウビュンデン(Graubuenden)州ティーフェンカステル(Tiefencastel)近くの山岳地帯で13日午後0時半(日本時間同7時半)すぎ、8両編成の列車が土砂崩れに巻き込まれて脱線、客車のうちの1両が斜面に突っ込み、地元警察によると日本人2人を含む11人が負傷した。うち5人は重傷というが、奇跡的に死者は出なかったもようだ。

 事故が起きたのは、高級山岳リゾート地のサンモリッツ(St. Moritz)と東部のクール(Chur)市を結ぶ鉄道線。警察によると、負傷者には日本人の他にもオーストラリア人1人が含まれ、残り8人はスイス人だった。

 事故当時、恐怖に襲われた乗客らは、崖から落ちるのを防ぐため、別の車両の後部に殺到したという。スイスのメディアが掲載した写真には、赤色の車両が、線路から約10メートルの渓谷斜面に不安定に横たわる様子が写っている。車両は深い松林によって落下が食い止められたようにも見える。別の車両は線路の縁に留まっているが、その車両の半分は渓谷の上に突き出た形になっている。

 レーティッシュ鉄道(Rhaetische Bahn)の広報担当者はAFPの取材に対し、土砂崩れが脱線の原因だと述べた。事故が起きたグラウビュンデン州はここ数日間、大雨に見舞われていた。(c)AFP