【8月13日 AFP】16日に中国の南京(Nanjing)で開幕する第2回ユース五輪に向け、日本選手団は身の安全を守るため、選手たちに街中で公式ウエアを着ないよう注意を促している。

 藤原庸介(Yosuke Fujiwara)団長は、78人の出場選手に対し、不要な衝突を避けるため、選手村の外では私服を着用するよう注意を喚起した。選手たちは同時に、大気汚染への対策として、マスクを持参するようにとも促されている。

 藤原団長は「外出時は完璧に安全とはいえないことを知ってほしい。選手村では日本代表の公式ウエアを着用してもらいたいが、街中では私服の方がいい」と話した。

 南京事件の舞台となった南京は、特に反日感情が強い都市として知られている。南京事件に対する認識の隔たりは、日中関係に影を落としている。

 それでも藤原団長は「街の雰囲気を自分の肌で感じた方がいい」と述べ、選手たちに市内の散策を制限するつもりはないという。

 中国では、日本の国歌斉唱時にやじを飛ばすなどの行為が頻発している。2004年の第13回アジアカップ(2004 AFC Asian Cup)では、中国の観衆が「君が代」にブーイングを浴びせた。

 日本選手団は、13日に現地入りしており、バドミントンの世界ジュニア選手権を制した山口茜(Akane Yamaguchi)や、卓球のワールドツアージャパンオープンで銅メダルを獲得した村松雄斗(Yuto Muramatsu)に期待が寄せられる。

 ユース五輪には、14歳から18歳までの選手が出場し、4年前にシンガポールで第1回大会が開催された。(c)AFP