【8月11日 AFP】オーストラリアのトニー・アボット(Tony Abbott)首相は11日、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に所属するオーストラリア人の男が、シリアで切断された頭部を持ち上げる7歳の息子の写真を公表したことを受け、「テロリストたちの野蛮さ」を非難した。

 豪紙オーストラリアン(The Australian)紙によると、シリア北部の都市ラッカ(Raqa)で撮影されたこの写真は、昨年シリアへと渡り、現在はイスラム国の戦闘員として活動するオーストラリア人のカレド・シャルーフ(Khaled Sharrouf)容疑者のツイッター(Twitter)アカウントに投稿されたものだという。

 写真では、シドニー(Sydney)で育ったシャルーフ容疑者の7歳の息子が、極めて普通の子どもらしい青いシャツとチェック柄のズボン、野球帽といういでたちで、殺害されたシリア兵の頭部の髪をつかんで持ち上げている。写真には「これぞわが息子」との一言が添えられている。

 同紙が掲載したもう1枚の写真には、迷彩服姿のシャルーフ容疑者が、息子たちとされる3人の男児と写っており、全員がイスラム国の旗の前で銃を手にしている。

 オランダを訪問中のアボット首相は、オーストラリア放送協会(ABC)のラジオ番組で、この写真がイスラム国の野蛮な本性をあらわにしていると非難した。(c)AFP