【8月10日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)が9日、イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)から、ようやくトーマス・フェルマーレン(Thomas Vermaelen)を獲得した。

 ルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督率いるバルセロナは、同じくベルギー代表フェルマーレンの獲得に名乗りを上げたマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)と、数週間にわたりバトルを繰り広げていたが、最後は1500万ポンド(約25億7000万円)とも報じられる金額で契約にこぎ着けた。

 当初は、プレミアリーグに残りたいというフェルマーレンの希望と、カンプ・ノウ(Camp Nou)ではレギュラーが確約されていない状況が重なり、ユナイテッドが獲得の最有力候補とされていた。

 しかし、フェルマーレンを他リーグに移籍させたかったアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督が、ユナイテッドのクリス・スモーリング(Chris Smalling)を取引の条件に入れてほしいとせがんだため、ルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督は獲得を断念した。

 バルセロナのエンリケ監督は、ベンチを温めることになるのではないかという不安をやわらげることで、28歳のフェルマーレンとの契約を実現させた。

 アーセナルは、クラブの公式ウェブサイトに「金額は明かされていないものの、トーマス・フェルマーレンは、バルセロナ移籍に合意した」と声明を出している。

「フェルマーレンは9日、バルセロナのメディカルをパスした。移籍は、通常のプロセスを経て完了する見込みだ」

「アーセナルは、フェルマーレンの貢献に感謝している。今後のご多幸を願います」

 2009年にアーセナルへ入団したフェルマーレンは、度重なる負傷と、ローラン・コシールニー(Laurent Koscielny)とペア・メルテザッカー(Per Mertesacker)の存在に悩まされ、昨季はわずか21試合の出場にとどまった。

 それでも、アーセナルはFAカップ2013-14(FA Cup 2013-14)で9季ぶりのタイトルを獲得し、フェルマーレンは主将としてトロフィーを掲げることができた。

 ベルギー代表として47キャップを誇るフェルマーレンは、バルセロナのDFとして、ジェラール・ピケ(Gerard Pique)やジェレミ・マテュー(Jeremy Mathieu)とポジションを争うことになる。(c)AFP