【8月6日 AFP】米ニューヨーク(New York)に拠点を置く国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights WatchHRW)は6日、内戦が続くシリアで反体制派の武装勢力が1年にわたり女性と子ども合わせて54人を人質にしていると非難し、人質の解放を求めるとともに、民間人を人質とすることは戦争犯罪に値しうると警告した。

 HRWによると人質54人のうち34人は子どもで、シリア沿岸部のラタキア(Latakia)県で1年前、反体制派に拘束されたという。

 今年5月には、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の軍部隊に包囲されたホムス(Homs)の旧市街から反体制派勢力を無事撤退させるという条件と引き換えに、反体制派に捕えられていた別の人質グループ40人が解放された。

 しかし、54人のグループは解放されないままでいる。HRWは「(アサド)政権側に拘束にされている反体制派との人質の交換など、政権側を動かすつもりで」拘束が続いているとみている。

 HRWによれば、54人を現在も拘束しているのが反体制派のどの勢力なのかは定かでないが、昨年8月にラタキアで起きた戦闘には少なくとも20の異なる反体制派の武装勢力が加わっていたという。(c)AFP