【8月5日 AFP】ナイジェリア当局は4日、同国の最大都市ラゴス(Lagos)で、医師1人がエボラ出血熱に感染したと発表した。同市でのエボラ感染はこれが2例目。同病が史上最悪規模に拡大している西アフリカでは、恐怖とパニックが広がり続けている。

 同国のオヌエブチ・チュク(Onyebuchi Chukwu)保健相は報道陣に対し、新たに感染したのは、エボラ熱により死亡したリベリア政府当局者の治療に当たっていた医師の一人だと発表した。

 チュク保健相は、同医師以外にこの患者と接触があった70人を現在観察下に置いていることも明らかにした。うち8人を隔離しており、また3人が同病の「症状らしき」兆候を示しているという。

 国連(UN)の世界保健機関(World Health OrganizationWHO)が4日発表した最新の集計結果によると、今年初めからギニア、リベリア、シエラレオネで感染が拡大しているエボラ出血熱による死者数は少なくとも887人に上っている。

 リベリア政府は、エボラ熱で亡くなった人の遺体や、同病が疑われる症状を示す患者との接触を避けるよう呼び掛けている。その症状には、発熱や嘔吐(おうと)、重度の頭痛、筋肉痛に加え、末期にみられる大量出血などが含まれる。(c)AFP/Ben Simon, with Zoom Dosso in Monrovia