【8月5日 AFP】高級ブランド「グッチ(GUCCI)」、「サンローラン(Saint Laurent)」などを傘下に持つ仏ラグジュアリーグループの「ケリング(Kering)」は7月30日、上半期の決算を発表した。純利益は前年同期比4.7%減の5億5500万ユーロ(約764億円)、当期営業利益は3.9%減の8億1000万ユーロ(約1115億円)になり、営業利益率も17.1%に落ちた。

 グループ傘下で世界3位のスポーツウェアブランド「プーマ(Puma)」の落ち込みが激しかったが、サンローランの売上高は25.6%増の3億2100万ユーロ(約442億円)、営業利益は1.5倍増の4100万ドル(約57億円)だった。

 ライバルの「LVMH(モエヘネシー・ルイヴィトン)」や「エルメス(Hermes)」と同様、ケリングも為替損失に大きく影響されたとしている。多くの仏企業が、新興国通貨の弱さとユーロ高に苦しめられようだ。

 売上高は当初の予想より1億9600万ユーロ(約270億円)少なかったが、ケリングは下半期の業績は回復するとの見通しを示した。

 ケリングはスイスの高級時計ブランド「ユリス・ナルダン(Ulysse Nardin)」の買収も発表した。買収金額は6億5000万~7億ユーロ(約895億~約963億円)に上るとみられているが、ユリス・ナルダンの収益率の高さを考えれば妥当な水準ともいえる。決算発表の翌日7月31日のケリング株は、好業績の見通しから前日比5.02%高の159.95ユーロで取引を終えた。(c)AFP