■米国内で感染が拡大する可能性は

 ブラントリー医師の妻、アンバーさんは、自身の夫とリベリアでエボラウイルスに感染している人々が回復できるよう祈ってほしいと呼び掛けている。

「彼と話をしたが、母国に戻れたことを喜んでいた。彼が無事にここに搬送されたこと、そして病院に入るための力を彼に与えてくれたことを神に感謝している」とアンバーさんは声明で述べている。

 ブラントリー医師と同じく西アフリカでエボラウイルスに感染したキリスト教系支援団体サマリタンズパース(Samaritan's Purse)の米国人支援要員ナンシー・ライトボル(Nancy Writebol)さんも、数日内に同医師と同様に帰国する予定。

 フリーデン所長は、西アフリカなどの影響が出ている地域からエボラウイルスに感染した個人が帰国した場合、米国内で新たな感染が確認される「可能性はある」としながらも、当局はエボラ出血熱の感染が国内で拡大することはないと確信しているという。

「エボラがこの国でまん延することはないと思う。アフリカでの感染拡大は、感染対策がなされていない病院施設、そしてエボラで死んだ人々の遺体に触れる埋葬方法の2点に問題がある。その理由から、米国での感染が拡大することはないだろう」
(c)AFP