【7月27日 AFP】ブルキナファソの首都ワガドゥグ(Ouagadougou)からアルジェリアの首都アルジェ(Algiers)に向かう途中、西アフリカのマリに墜落したアルジェリア航空(Air Algerie)AH5017便の2つ目のブラックボックスが26日、墜落現場から回収された。

 マリの人里離れた不毛地帯ゴシ(Gossi)地方に入った当局者によると、現場には焼け焦げてねじ曲がった機体の残骸が散乱する無残な光景が広がっていたという。

 この事故で生存者は1人も確認されておらず、一家全員が死亡した家庭もある。墜落したマクドネル・ダグラス(McDonnell Douglas)83型機には、フランス人54人の他、ブルキナファソ、レバノン、アルジェリア、スペイン、カナダ、ドイツ、ルクセンブルクからの乗客が搭乗していた。アルジェリア航空とフランス政府が出した死亡者の数は、116人と118人で食い違いを見せている。理由は明らかになっていない。

 悪天候のためパイロットが針路を変更せざるをえなかったことが墜落の原因との見方が強まっている。墜落時の衝撃の激しさから、遺体の確認作業は困難が予想される。

 ブルキナファソのブレーズ・コンパオレ(Blaise Compaore)大統領が現場に派遣した調査団に参加しているブルキナファソ軍のジルベール・ディアンディエール(Gilbert Diendiere)大将は、「遺体はおろか、何を回収するのも困難だ。地面にはばらばらになった遺体の一部が散乱している」と述べた。「周囲500メートルの範囲に残骸が散乱している。機体は地面に激突し、その後でおそらく跳ね返ったのだろう」

 コンパオレ大統領は26日、ワガドゥグで一部の犠牲者の遺族と面会し、事故の公式な原因究明を開始したことを知らせるとともに、同国の検察当局が「マリやフランスの検察当局と緊密に協力しながら作業を進める」ことを明らかにした。(c)AFP/Ahamadou CISSE