【7月18日 MODE PRESS WATCH】失恋をきっかけに自分の持ちモノ全てをリセットした、フィンランドの若者の実体験から生まれたドキュメンタリー映画『365日のシンプルライフ』が、8月16日よりオーディトリウム渋谷他にて全国公開される。

■あらすじ

 26歳のペトリは彼女にフラれたことをきっかけに、モノで溢れ返った自分の部屋にウンザリする。ここには自分の幸せがないと感じたペトリは、自分の持ちモノ全てをリセットする「実験」を決意する。設定したルールは「自分の持ちモノ全てを倉庫に預ける」「一日に一個だけ倉庫から持って来る」「一年間続ける」「一年間何も買わない」の4つ。一日目は空っぽの部屋から倉庫まで、全裸で雪のヘルシンキを駆け抜けるペトリ。毎日倉庫からモノを一つ選ぶたびに、気持ちは日々変化する。優しい相談相手である祖母や友人、新しく出会ったガールフレンドなど様々な人々との関わりの中で、「自分を幸せにする、人生で大切なものは何か」の答えを見出していく。

■実体験が映画化、一大ムーブメントに

監督・脚本・主演を務めたペトリ・ルーッカイネンの実体験から生まれた「とにかくやってみよう」というアイデアが、映画という形になった本作。登場する家族や友人は全て本物で、ペトリを中心とするリアルな人間関係と日常生活に起こるドラマが、北欧ジャズシーンをリードするティモ・ラッシーのサックスに乗って軽快に綴られていく。2013年のフィンランド公開時には、多数の実験フォロワーが生まれ、若い世代の間で一大ムーブメントとなった。

■観るだけでは終わらない「自分ごと」映画

 ペトリは毎日「自分にとって本当に必要なモノ」を考え、倉庫から一つずつモノを選んでいく。持ちモノを一旦全て預けて、その中から選んでいく行為は、過去の自分を否定せず未来の自分につなげていくこと。「幸せになるために、人生で大切なものは何か?」という問いが、観る人に投げかけられる。また本作から垣間みることができるフィンランドのシンプルなライフスタイルは、暮らしを豊かにするヒントが満載。映画『365日のシンプルライフ』をきっかけに、身の回りの持ちモノと自分の関係性を見直してみては?

■関連情報
・『365日のシンプルライフ』 公式HP:http://www.365simple.net/
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