欧州産ブタに中国種の遺伝子、過去の品種改良の名残か 研究
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【7月16日 AFP】これまで欧州の養豚業者らは、繁殖用の食用ブタを中国向けに販売する実入りの良い市場を掘り起こしてきた──だがこの商取引について「貿易取引の逆流」を顕著に物語るものとする研究論文が、15日の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に掲載された。
論文は、現在中国向けに輸出されているブタについて、地元産のブタの扱いにくさを改善する目的で約200年前に欧州に持ち込まれた中国産ブタの遠い子孫だとしている。
オランダ・ワーヘニンゲン大学(Wageningen University)のミルテ・ボッセ(Mirte Bosse)氏率いる遺伝学者チームが発表した論文によると、家畜化されたブタの系統をさかのぼると、約400万年前の東南アジア原産のイノシシ(学名:Sus scrofa)にたどり着くという。
この種は長い年月をかけて地理的生息範囲を拡大させ、最終的に大きく異なる2つの個体群へと進化した。その一つが東アジアで飼育化されたブタで、もう一つが欧州のイノシシだ。
研究チームは、欧州およびアジア各地を原産とするブタ70種のDNA配列を解析した。その結果、18世紀末~19世紀初頭に中国原産の種から欧州のイノシシに伝達された遺伝子の痕跡「ハプロタイプ(片親由来の遺伝子の並び)」を発見した。この貿易取引については、当時の商業書類にも詳しく記されている。
中国産ブタによって「卓越した母性特性、肉質の向上、病気に対する強い抵抗力、施設飼育への適応力向上、一腹で生まれる子の数の(子ブタ15匹以上への)増加」がもたらされたと論文は指摘する。
「最初期の家畜化から、今日知られているような集約型の育種産業に至るまで、品種改良の実践に起因するゲノムのハプロタイプパターンについて、この研究は独自の知見を提供している」
(c)AFP