【7月16日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)のチケットが不正に高値で転売された件が問題となる中、アルゼンチンサッカー協会(Argentine Football AssociationAFA)のルイス・セグーラ(Luis Segura)副会長が15日、利ざやを稼いだことは否定したものの、自身もチケットを転売していたことを認めた。

 ブラジルW杯のチケットについては、数百万ドル(約数億円)を不正に稼ぎ出したとされる転売ネットワークの実態がブラジル国内で明らかになりつつあり、話題となっているが、副会長のコメントはその中で発された。

 ブラジルでは現在、この件に関わったとみられる11人の容疑者について調べを進めている。その中には、国際サッカー連盟(FIFA)の協賛企業としてチケットを販売したマッチサービス(Match Services)社の英国人幹部も含まれている。

 セグーラ副会長は、ラジオ局「デル・プラタ(Del Plata)」に対してチケットの横流しについて言及し、「大変な間違いを犯した。後悔している」と話した。

 副会長は、FIFAからAFAへ割り当てられたかなりの枚数のチケットを不正に売却したと説明した。

 しかしその上で、副会長は「私のささやかな地位でできるのは、チケットを持たずにブラジルへ行こうとする人々に(定価で)売ることだった。そういった人たちの問題を解決したかったんだ」と話している。

 FIFAは規約の中で、同連盟による書面での承認がない限り、チケット保持者は別の人間に売却、もしくは譲渡してはならないと定めている。

 13日に行われたドイツ対アルゼンチンの決勝戦を含めたチケットの売却についてさらに突っ込まれた副会長は、問題のチケットを受け取ったのはAFAが「知っている人たち」だと話した。

「名前を公表するわけにはいかない。私はチケットを持っていて、だから残っている分を知り合いに売ろうとした」

 セグーラ副会長は、「400人ほどがチケットをほしがった。丁重な申し出もあれば、無礼な人たちもいた」と話した。

「100人の問題を解決できる可能性があるのなら、誰だってそれをするはずだ」

(c)AFP