【7月15日 AFP】リビアの首都トリポリ(Tripoli)の国際空港が武装勢力の襲撃により閉鎖され、国外との主要空路が絶たれたことを受け、国連(UN)は14日、同国内に残っていた職員を一時的に国外に退避させると発表した。

 同空港は、空港を管理する民兵組織「ジンタン(Zintan)旅団」が13日にイスラム武装勢力の襲撃を受けたことにより、少なくとも3日間にわたり閉鎖される事態に陥っている。

 空港周辺では激しい銃撃戦が発生し、保健省関係者によると少なくとも6人が死亡。現場のAFPカメラマンは、銃弾を受けて穴だらけになった複数の旅客機を目撃した。

 衝突は14日も続き、空港に向けて数十発のロケット弾が発射された。治安当局筋によると、うち1発が滑走路上の航空機に命中したが、死傷者が出たとの情報は今のところない。

 こうした中、国連リビア支援団(United Nations Support Mission in LibyaUNSMIL)は空港での戦闘を受け、職務の継続は不可能になったとして、先週数十人の職員が退避した後も残っていた職員も一時的に国外退避させると発表した。

 リビアは2011年のムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)政権崩壊後、混乱が続いている。今年6月の総選挙後に武装勢力間の権力闘争が激化し、情勢は混迷の度を増している。

 リビアの選挙管理委員会は、不正があったとして約1600か所の投票所のうち24か所の開票結果を取り消した。全200議席のうち184議席の最終結果は今月20日に発表される予定だ。

 残る16議席を選出する予定だったいくつかの選挙区では戦闘などを理由に投票が中止されたため、後日改めて投票を行う。(c)AFP