【7月14日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への空爆を続けるイスラエルは14日、国際社会の調停に向けた動きが加速する中、ガザ地区への地上作戦を延期した。

 ガザ地区からイスラエル側へのロケット弾攻撃を阻止するとして始まったイスラエル軍の空爆は7日目に入った。アラブ連盟(Arab League)は同日、緊急会合を開き、空爆に対するアラブ諸国の共通見解を構築し「パレスチナ人民間人の流血」の事態を終わらせる対策を協議する。

 また国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は、「あまりに多くの」パレスチナ人民間人がすでに死亡していると述べ、イスラエルに対し地上軍事作戦の計画を廃棄するよう要請した。

 イスラエルの空爆によるパレスチナ側の死者は172人、負傷者は1230人に達している。

 イスラエルは地上軍事作戦の準備を進めていたが、作戦の開始を延期しているとみられる。一部報道によるとイスラエル政府は13日夜の治安閣議で、地上部隊展開の延期を決めた。

 一方、イスラエル軍による空爆は続いており、13日夜にはガザ地区の40か所以上が空爆された。

■ヨルダン川西岸で衝突、パレスチナ人1人死亡

 また14日未明にはパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)南部のヘブロン(Hebron)近郊でイスラエル軍とパレスチナ人の集団が衝突し、パレスチナ人男性1人が死亡した。

 イスラエル軍情報筋によると、付近を通過中のイスラエル車両にパレスチナ人の集団が発火物や石を投げてきたため応戦したという。死亡した男性の遺族によると、男性は20代で、銃撃され病院で死亡した。(c)AFP